けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

前の職場から逃げたら、面接での「退職理由」を説明できない

私が前回の転職活動で特に苦労したのは、前職の退職理由が上手く言えなかったことです。
前職の退職理由は、公にするのが憚られるような問題が発生したからなんですが、それを面接の場で話してしまうと、面接官の評価は「会社の悪口をいう人間」または「機密事項を話す人間」になると思うのです。

さて、「心身に危険を感じた時は今すぐその会社からすぐ逃げるべき!」というアドバイスがあります。
緊急避難として身を守るという点では正しいと思っていますし、現に私も逃げることを最優先した結果、次の就職先を見つける前に退職する羽目になりました。要するに無職の状態で転職活動を始めたのです。

しかしこの場合「次の職場になかなか移動できない」という問題が発生するのです。

例えば子どもだと保護していてもらえる可能性がありますが、大の大人が逃げたとしても次の会社が「それは大変だったね」と保護してもらえるほど世の中は甘くありません。最初に書いたとおり「会社の悪口を言う人間」という解釈です。退職したことをマイナス評価されなかったらラッキーだと思った方がいいでしょう。

そこで当時の私は、面接の際、転職理由を正直に話すのをやめて「キャリアアップ」または「業績不振」と説明することにしました。

嘘は言っていないのですが「キャリアアップ」はありきたりすぎるし、実際問題「業績不振」の証拠を面接官に開示できるわけがないので(報道されるような上場企業ならいざ知らず)この説明では一旦無職になってまで退職する理由としては弱いようで、面接官の受けがよくありません。
そして面接官はどうやら私の「メンタル疾患」の病歴を聞き出したところで、本当は「メンタル疾患」で辞めたのではないか?それならば無職になってまで退職した理由の説明がつく、と解釈されたような気がします。

当時の私の転職活動は「退職理由をどう説明するか?」という難題に行き詰まってしまいました。

そんな時に、とある人からこうアドバイスをもらったんです。
「一回急募している会社に入って何年か在籍してからもう一度転職活動をすればいい。そうすれば前職は前々職になる。前職の退職理由が説明がつくのならば、前々職の退職理由はあまり質問されないし、たとえ聞かれても前々職の退職理由はそれほどのウエイトを置かれない。」と。

そのアドバイスを参考にした結果、急募で入った今の職場にいます。しかも、ちょうど私の専門知識と経験が買われたようで前職の退職理由は説明することはなかったです。

ただし、有期契約雇用の専門職としての採用です。メンタル疾患経験者は正社員のハードルはかなり高いのです。
そして、同じ轍を踏まないために今の会社を退職する際は、①転職理由の説明がつく状態で、かつ、②在籍中に転職先を見つけることを考えています。

正直、ばかみたいです。転職理由を作るために退職時期を探っているのは。

ただ、あの時の「退職理由」をどう説明すればよかったのかはこの記事を書いている段階でも答えがでていません。