巧遅は拙速に如かず

仕事、自己啓発、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

新卒の採用面接についての私見

学生を相手にしている面接について、SNSで自称採用担当や、自称CHROが私見を述べているのを見かけるので、それに対する私見(反論)を以下述べます。そもそも君たち、

明日、その人が自分の部下か同僚になって自分と一緒に働くという意識、
採用した人がミスマッチだった時に生じる責任を自分が背負うという意識、
結果が出なかったときは、1年先まで自分がその穴を埋めるという覚悟、
自分が職場でその人を育てるという覚悟
をもって面接している?
なんとか戦略とか小難しい専門用語を使ったり、
学生を見下すことで悦に浸ることを目的としてませんか?
自分の立場から学生等求職者が反論してこないことをいいことに、やれ今腕を切れなど、その腕に2億円の価値があるのかなど、落とすけどどうするなど、意味不明な質問をして学生を混乱させることで悦に浸りながら、自分は”当意即妙”かを確認できると吹聴している、自称何万人の面接実績を持つ採用のプロ(笑)を参考にしていませんか?

アレを真に受けて面接して採用基準にすると、結果的にああいえばこういうという能力に長けている、自分の手は汚さない責任逃れが得意な人を選ぶことになるよ?
ああ、自分たちと同類の人間を集めたいと思っているのだからその質問でよいのか。

 

 

とイキリ採用の話は脱線なので、話をもとに戻すと、

採用の基準は単純明快です。その人間と一緒に働けるかどうか。戦略とかは、上司や外部への説明のための理屈でしかない。

ちなみに、求職者が実際仕事ができるかどうかは、ぶっちゃけ働いてみないとわからない。
特に学生の場合今後どう化けるかわからないし、わずかな時間の面接で将来のことなどわかるわけがない。ただ、別に奇妙奇天烈な話題を振らなくても、面接全体での会話のやり取りを通じて、芯がしっかりしているとか、付け焼刃ではない本人の資質について、それなりの採用担当者ならば色々感じるものはあるわけです。あ、イキリ採用は求職者ではなく自己愛に陶酔しているだけだから適当にあしらって。でもその会社の労働者に対する考え方がわかって志望順位を下げる理由になるから、それはそれで意味はあるかも。

以上、10万人以上と面接した実績を持つ(嘘です。数人です。)人間の戯言でした。

 

令和5年1月3日追記 地頭を図るという意味で行われていた面接での難問奇問について、グーグルが示した見解の一部を転記します。

~略~面接担当者を利口になった気にさせ自己満足させるのみで終わってしまいますこのような質問には、応募者が仕事でどのような業績を示すのかを予測することはほとんどできません。その理由の 1 つは、質問が的外れであるからであり、もう 1 つは一般的な認知能力と、難問奇問を解くための能力との間に相関関係がないからです。