けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

書評のようなもの ⑤

下園壮太氏の著書「うつからの脱出」を読んでいます。

これまで紹介した著書と比較すると、この本はなかなかのボリュームなので、まだ読み切っていません。ですが、ここは参考になると思った話があったので、今回はそこだけ紹介。

具体的には「自分取扱説明書」というタイトルの記載。
この項目の中で、うつになった人の再発に対する不安と恐怖心について記載があります。
その中で、いくつかその不安についての解説と対処法が紹介されています。

その解説がすごくいい。
経験者としては、「そうそう、その通り。再発が怖くて、どうすれば再発しないのか心配で、活動が遠慮がちになっているんです!」と強く同意し、参考にしたい項目なのです。

もうひとつが、認知療法での失敗事例にでてくる以下の記述。

”そもそもの自分の中にある考え方を「認知の誤り」として指摘されるのは、気持ちのよいものではない。特に、考え方の否定が、人格まで否定されたような気がになる”

この記述も、我が意を得たり、という気持ちになりました。
そうなんです。論理的、科学的なのかもしれないですが、これは、
過去の、これまでの自分が、正しい、あるいは、こうする方がいいであろうと考えたことを真っ向から全否定されたような感じがするんです。
極端にいえば、
この病気は、お前の認識で発生させた。つまり、お前が発生させた病気。

といっているように聞こえるのです。(闘病中は特に)。

なので、この本での記述と、その解決策の提示は、救いにはなりました。

この著者の方の本はこれで3冊目ですが、本当に説明に納得ができ、かつ対処法もわかりやすい。理論的な本、科学的に立証された本、かみくだいた本はいくつか読みましたが、ここまで腑におちるというか納得しやすい本は今までなかったと思います。

とりあえず、今回は、ここの部分だけでも、という気持ちで記事にしました。