けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

面接対策 一言の発言で合否が分かれるわけがない。

久しぶりに面接対策について。
Twitterで、面接対策「最後に質問はと聞かれた時にこう言えば採用される」と紹介している方がいらっしゃいました。そのツイートに対して、現職採用と名乗る方が「最後のたった一言で採用の合否を決めてるという話は、採用担当者を冒涜している」と反論していたようですが、この反論に私も同感です。(まあ、腕を落とすとか言ってる採用もいるので、いないとはいえないけれども)
他の質疑すべてを押しのけて、たった一つの質問への回答で合格する、なんて幻想。
ただ、逆はあるかと思っています。
つまり、その一言で不採用になること。
これは、面接を受けた会社の職場、仕事、既存の労働者を軽んじたりするような、まさに大臣が罷免になるような失言をした場合などです。でもこれは何も面接にかぎったことではなく、言ってはいけないことがわからない人だからだと思いますよ。

結論
面接での合否は、一つの質問の回答ではなく、面接を通した全体での言動での判断になる、と思っています。回答内容はもちろん、表情や態度なども重要です。

さて、どうしてこんな嘘くさい話が広まるかというと、面接を受ける人が面接の合否がどうやって決まるかわからないからでしょう。でもその答えは、どれだけ人から聞いてもわからないと思います。
では、面接で面接官は何のために質問しているかというと、求人をかけているポジションへの適正を図るためです。具体的には、成果をあげられるか、定着するか、既存メンバーとうまくやっていけるか、の3点。そして、この適正というのは、前の記事にも書いていますが、

その時々の会社の状況、構成メンバーで変わります
状況とは、つまりその時は何を重視しているか?ということ。拡大か、品質か、チームプレイか、見直しか、創造か。また、どれだけ有能であっても、大事な既存メンバーと軋轢を生むような人、モチベーションを下げる人は基本いりません。そんな人が定着=居座られても困ります。そんなタイプが欲しい時は、組織を「破壊」してほしい時でしょうが、そんな扱いで採用されても「破壊」した後に自分の居場所があるとはだれも思わないでしょう。

また、直前の採用でミスマッチだった人がいたら、その人と同じタイプは採用されません。
具体的に言うと、経験を重視し採用した人が過去の栄光にすがって偉そうにするだけで新しい会社に必要な知識を増やしたりしない人だった場合は、次に採用されるタイプは、上記の人でないタイプ、つまり新しいことに取り込めそうな素直で柔軟性がありそうなタイプが優先されます。

では、そういった会社の状況をどうやって面接を受ける側が把握するのかというと、はっきりいって無理です。内部の事情などわかるわけがない。わかるというほうがおかしい。
つまり、自分がその会社の欲しい人材かどうかは自分ではわからないんです。だから、求職者としては、そんなことを面接の質問と回答にあれやこれやあまり気にせずに、自分の求める職場に応募すればいいのではないかと。

なので不合格だったら、長続きしなかったであろう職場と考えて次の面接に備えたほうが、メンタル的も時間の有効活用のためにもいいと思います。