巧遅は拙速に如かず

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ワールドカップの後の選手やマスコミの記事を見て思うこと

サッカーワールドカップを見て思うこと。

日本代表の試合は楽しませてくれた。予選の3試合、すべて下馬評とは違う結果となった。3試合とも1点差で、試合終了まで楽しむことができた。事前の予想通りにいかないスポーツほど観戦者としてはハラハラして面白いものはないなと、実感した。また、4年前、8年前など以前と比べて、日本人の誰もが知っているスター選手も、誰もが認めるような中心選手も大会が始まる前はいなかったと思うが、試合自体が見ていて楽しければ試合前の選手の知名度やマスコミでの盛り上げもさほど重要ではないということもよくわかった。

だけれども、私は、試合後の選手やOBのコメントに関する記事については、悪い印象をもっている。

以下、悪い話を含んだ私見なので、不快に思われる方はバックを推奨したい。

 

まず、選手は悪くない、選手を悪く言わないでほしいという意見。選手や関係者が悪く言われても堪える必要もないし反論すればいいと思うが、観戦者が人格攻撃ではないプレーの中身について、ネガティブな意見を言っても別にいいと思う。プロスポーツは見た人があれやこれや意見をいえるからこそ観戦者が増えるしファンも増える。サッカーは未経験者でも勝った負けたがわかりやすく、また、あのプレーが良かった悪かったと意見が言いやすいスポーツ。だからこそ世界中で人気がある。裏を返せば、ルールが全くわからないもの、勝ったか負けたかさえも判定を聞かないとわからないプロスポーツは、見ても面白くない。「勝ったんだ、へ~」としかいえない。
悪い発言は認めない、褒めたたえよ、というのは神や独裁者でもあるまいし、筋違いだ。やったことない人、そのプレーはできない人が批評ができないのなら、言ってしまえばサッカーは、選手以外にとっては大の大人である赤の他人がする玉蹴りという事実に戻るだけで、自分の貴重な時間をつかって気を使ってみる必要もないという結論になるだけだ。
それに、選手は日本代表を背負っているのだから感謝せよという論調も筋違いだ。別に、国民が生きるか死ぬかという戦争に出征するわけでもあるまいし、突き詰めれば個人が好きな玉蹴りをしに行っているだけであり、また数多くあるスポーツのひとつにすぎない。それに、勝とうが負けようがぶっちゃっけ観戦者の生活には関係がない。別に選手が国の代表になれるまで努力されてきたことを否定しているわけではない。ただ、選手は自分がやりたくて、なりたくてなったスポーツの国の代表であろう?他人がどういおうが関係なかろう。自分のやりたいことをやればいいだけの話。別に誰かが無理強いをして代表を背負わせたわけではない。スポンサーやTV関係者からしたら、知名度も高く記事にもなる今回の解説者が人が選ばれた方が視聴率があがるだろうし。

サイドバックの選手が、叩くなら自分を、と他の選手を擁護するような発言があったという記事があったが、正直プロのサッカー選手なら彼のその試合での出来がわかったかもしれないが、素人には特に大きなミスをしたわけではなかったと思われる選手を叩く理由が思いつかない。ただ、全体として前半は得点しそうなシーンもなく見ていて退屈だったし、彼が交代した後半に点を入れられたが、後半の方が点をとられたとしても見ていて楽しかった。なので、仮を叩くというのならば他の出場選手とともに、見ていてつまらない試合をしていたなという感想だけだ。
そもそも、見に行って応援したチームが勝った方が面白いかもしれないが、負けても楽しい試合だったならそれもよい。引き分け狙いで後ろでボールを安全に回して時間稼ぎをして続けている試合よりよっぽど見ていて楽しい。
あと、別にお涙頂戴の映画を見にいったわけではないので、感動・勇気をありがとう、とかは必須ではないと思っている。(勿論、そう思うことも自由)。私の意見としては、見ていて楽しかった、興奮して寝不足だ、観戦者が子供の場合は、自分もああいう選手になりたい、ワールドカップに出たいと思った、という発言の方がよっぽどプロスポーツ選手に対する賛辞ではないかと思うのだが。

長文になったが最後に言いたい。というか、今回のワールドカップはこの一言だけで十分かもしれない。

ブラボー!