けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

「前の職場でのやり方は…」と転職、異動早々に言ってはいけない。

転職、人事異動のシーズンですね。
さて、転職、異動先では最初にその職場の仕事について教育係がつくことが多いと思います。その時に教育係に対して絶対に言ってはいけない言葉が「前の職場ではそうではなく、こうやっていました」。前の職場のやりかたが正しいので、私はここの職場のやり方には従いません、という趣旨の発言と受け取られます。来て早々相手の教えたやり方を否定して、前の職場のやり方を継続しようとする発言です。前職は前職。現職は現職。やり方は違います。教えてもらっている立場で、前職のやり方を挙げて今のやり方を否定するのは絶対にNGです。
教育係の側にとってこれほどモチベーションを下げる発言はないでしょう。もうすすんで教えようとはしないでしょう。その職場での仕事のやり方を教わることは機会は殆どなくなるでしょう。また、こういう発言は職場で一気に広がります。そして教育係だけでなく周りを一気に敵に回します。人間関係もうまくいかないことが確定です。だってそうでしょう。来ていきなり、今までの職場のやり方を否定しているわけですから。前がよくてここはよくない、と喧嘩を売っているに等しいわけですから。こういう発言をしておきながら職場の「人間関係」をどうこういう資格はありません。

今までのやり方を変えてはいけない、指示に黙って従えという意味ではありません。ミッションとしてこれまでの業務の改善や生産性の向上を求められて異動してきている場合もあるので、そのまま今までいた人と同じことをするだけなら雇われたり異動させる必要がないケースもあります。何が言いたいかというと、わざわざ前の職場のやり方について発言する必要性がそもそもないという話です。自己の意見を通したいからといって、相手の今までのやり方を蔑むような発言をあえてする必要はないという話です。

これまでの経験上、人事異動や転職で最初につまづく人は、結構前のやり方がこうだったと言う傾向があります。他山の石として、私も気をつけています。

また転職に失敗した年配者がやりがちなのが、前の職場での活躍を自慢げに披露することです。転職者が来た場合、使えない奴がきたとすぐにわかるのは最初の自己紹介です。
そう、「自分は〇〇という会社で〇〇部長をしていた」とドヤ顔で前職の輝かしい経歴を言い出すヤツです。聞かれてもないのに前職のエピソードを自ら話始めるヤツです。こういうヤツは90%仕事ができません、むしろ組織にとって邪魔になるヤツです。

面接の場では過去の経歴は必要です。講演の場なら自分の発言の説得力をあげるために必要な場合もあります。自身の信用度をあげるために経営者や個人事業主にはそういうアピールも必要な時もあるでしょう。でも配属先の職場の挨拶で自らいいだすヤツはそこの職場のやり方、職場の人に大抵なじめません。そもそも”〇長”の仕事ができる、と自慢げに言っても、それと同じ”〇長”職に就かない限り、何の役にも立ちません。(こういう発言をする奴はたとえ同じポジションでも大抵できない)。過去の栄光にすがり、お前たちより俺の方が上なんだという謎のマウントを取り、評論家ぶり、プライドばかりで自ら動かず協調性も思考の柔軟性もない。そういうヤツかどうか一発でわかる発言です。こんなヤツが重宝される仕事はテレビのコメンテーターぐらいです。できる人はあえて何も言わずに先に行動して結果で示します。

これは、引っ越し先でも同じです。前住んでいたところはどうこう、といって新しく住み始めたところのやり方をいきなり否定するヤツは排除されます。相手を否定するという喧嘩を売っているわけですから既存住民の警戒レベルはマックスからスタートです。