けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

GW明けは労働者の自主都合退職の時期です。

これまでの経験上、他人が仕事を辞める決断をする予兆というのは、おおよそわかるつもりである。

基本は辞める、辞めるとぼやいている時や、会社の文句を言っている真っ最中の時は、それほど辞めない。そういう発言をしている時は、会社に自分の考えを理解してほしい、自分を評価してほしい、もしくは〇〇するべきだ、という会社が自分の希望に沿ってくれることに期待をもっているからこその不満の発露であるからである。

よって、そういう文句を言っている人の文句が収まった時というのが危険信号である。会社に期待するのをやめた、または転職先が決まりそうだから、もう文句をいう必要がなくなったからである。

または、退職を悩んでいる時に追い打ちをかけるような失望感を与える発言が上司や同僚からあった場合も退職するタイミングである。退職しようか悩んでいるところに背中を押すという退職する行動に移すきっかけとなるからである。

私はこの場面を何度となく見てきた。発言した本人から見たら、それぐらいのことで?と思うようなことでも、退職を悩む人にとっては最後の一撃になるからである。

また、長期休暇もひとつのタイミングとなる。会社以外の人と接する時間が増え、または考える時間ができ、退職する決断をするきっかけとなる場合がある。

よって、今、このゴールデンウイーク明けというのは、賞与支給日、3月末と同じぐらい危険である。これは何も新卒に限ったことではない。

裏を返せば、ゴールデンウイーク明けというのは、転職するタイミングとしてはいいタイミングでもある。穴が開いて急募があったりするし、だいたい4月に異動や補充があるので、その穴を埋めるには次の4月までの期間が長すぎて、現在のメンバーで対応するのが厳しいからである。

あと、えてして、優秀かつ普段温厚な人ほど危ない。そういう人は引手数多だったりするし、感情を普段押さえているが、心の中は誰にもわからないし、なにより言動からその兆候を見破るのが難しいからである。

実をいうと、私は転職は5月にしている。優秀だと己惚れているのではなく、そのタイミングが結構穴場というか、本当に採用意欲の高い求人が”急募”されているからである。急募だから、私の病歴を見て見送ろう、と慎重意見を抑える。だから、仕事を探していてなかなか決まらない人はこの時期が結構いいと思う。4月というのは新卒とか若手はともかく、ライバルが多いし、会社も年間計画をたてていたりするので、4月に向けて比較的長い時間をかけて応募者を吟味するからである。尚、ブラック企業とか問題ありの職場で即退社したという会社もあったりするが、そういう会社は一年中募集しているので、常日頃求人をみていれば見分けがつきやすい。

ただ、5月に転職を急ぐと前職での6月か7月の夏のボーナスが貰えないし、かといって夏のボーナスを待っているとそのチャンスを逃すことになる。夏というのは意外と求人がなかったりする。夏が繁忙期という会社は夏休み中のお学生アルバイトでしのいだり、夏季休暇があったり、秋採用というのがあったりするので、慌てないからだろう。

会社側の立場でいうと、5月のGW明けというのは、誰かが辞める可能性があるというのは十分考えておかないといけない。4月からの異動や新入社員が慣れて、GW明けから新しいことを始めようとすると、思いがけない退職に遭遇し、計画の練り直しを迫られる可能性がある。

尚、やれ兆候だといっても、実際のところ、人の心というのはどこまでいっても他人にもわからないし、当の本人でもわからない。昨今は親の急な介護、という自分だけの問題でない場合も多い。上司や人事は辞める兆候がある人に注目していたりすると、思いがけない人が退職したりする。自分は人心を把握していると思ったら大間違いである。

尚、優秀で融通な人ほど去り、無能、難がある人、融通のきかない人ほど残るのが会社である。優秀で融通が利く人は他でもやっていけるからである。ただ、だからといって優秀な人が去ったからといって会社が回らなくなるというのはそうそうないし、立て直しに時間がかかる場合があるかもしれないが、人間、代わりはいくらでもいる。代わりがいないというのは、税理士事務所の1人しかいない税理士が病気などで仕事ができなくなる、とかぐらいである。

一番やってはいけないのは焦ってとんでもないモンスターを雇うことである。補充どころか、組織を破壊する。

ちなみに私は若かりし頃や小さな会社にいたころは、自分がいなくなったら潰れるとかはなくても、苦労するとか思っていた。少なくとも病欠した時に会社は自分を頼ると思っていた。思い上がりもいいところで、ちゃんと代わりは見つかるし、若手が台頭してくるし、場合によっては会社が他から見つけてくるものである。一番最初の会社など、自分が病欠した後、3人の若手が分業して回していた。そんな人員がいたなら、私がダウンする前に配置してくれよと思ったが、世の中そんなもんである。会社の為に無理する必要などない。

最後に。なろう小説ではあるまいし、自分を追放したら、その会社が回らなくなって、自分に復帰するように懇願してくると思っていたら大間違いである。やり方は変わるかもしれないが、だれかがやる。会社は回る。娯楽作品と現実を混同してはいけない。