巧遅は拙速に如かず

仕事、自己啓発、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

ノイズハラスメント

最近、職場にいる1人の男が生み出す2つの”騒音”に悩まされている。

1つは、大きな声で、”コメンテーター”のように自身の見解を職場内で延々と話し続けること。

単なる愚痴でもなく、相談でも、会話でもなく、”演説”である。しかも、客観的事実や法律、専門知識などに基づくものでなく、単なる本人の成功経験から基づくものである。本人にとっては、周りの人間に対して「仕事とは何ぞや」「マネジメントとは何ぞや」「〇〇についてはこう解釈するべき」「東京本社はこうあるべき(今いる職場は地方支社である)」などと自分より若い人達に啓蒙しているつもりのようだ。

ちなみに、ただの出世できなかった平社員で、管理職は別にいる。

さて最初に私は”コメンテーター”といった。

私は”コメンテーター”という言葉を、軽蔑を込めて使っている。

自分の解釈を、さも絶対正しいかのように解釈して、周りに説明する。
そして、実際自分では何も動かない、しない人。
そして他人が認める”専門家”でない”自称専門家”。
専門外のことを勝手な憶測でテキトーに話す人間。

上記の人間を私は”コメンテーター”と呼んで心底軽蔑している。

報道、情報を提供することを生業とする仕事では、”専門家”による解説、分析、今後の予測は必要であろう。それは単なる事実に対して、読者、視聴者に対し付加価値を提供する仕事。顧客が提供されるサービスに満足するならば、売上、利益に繋がる。だからこそ、その仕事が成り立つ。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などマスメディアという媒体だからこそ成り立つ仕事である。

だが、マスメディア以外はどうか?売上にも何にもならない、”自称専門家”の解説など、仕事ではない。周りからしたら単なる”雑音”、”騒音”。

おうちに帰ってから、壁に向かって、家族に向かって、テレビに向かって、話せばいい、勤務時間終了後に居酒屋で話せばいい。YouTubeでも開設して話せばいい。誰か暇な人が聞いてくれるかもしれない。

話は変わるが、私は、新入社員の頃に上司にこういわれた。

「わが社はマスコミではないのだから、仕事場でコメンテーター、解説者にはなるなよ」と。

配属された部署を統括する取締役からは、こう訓示された。

「チャレンジして失敗した場合は責任は問わない。

言われた通りやるだけの指示待ち人間ならば、次の定期異動で異動させる。

仕事の文句や蘊蓄を話すだけで、行動に移さないコメンテーターならば、今すぐ営業の最前線に異動させるので、そこで売上、利益を生み出してこい。売上、利益に結びつかない仕事のコメンテーターに払う給料はない。」と。

それから20年、まさかそんな”コメンテーター”に出会うとは思わなかった。

コメンテーターというだけで無能なのに、声が大きいことで周りにも悪影響を及ぼす。

そして、電話の声も大きい。特に誰かに誤りを指摘、指導している時ほど大きくなる。

恐らく、自分の実力を電話口にいる相手以外の周りの人間にアピールしたいがために、周りに聞こえるように話しているのだろう。だが皮肉なもので、大きな声で話すことで、その話の内容が間違っている場合も丸わかりである。

無能であることを積極的にアピールする無能。

そして、もう一つ。キーボードの打鍵音がかなり五月蠅い

キーボードの打鍵音の大きさは、無能か、自己陶酔しているかのどちらかを象徴している、と言われている。他にもストレスが溜まっている、焦っている、使っているキーボード自体が音がなりやすいという理由などもあるから、全世界の人間がそうだというつもりはない。つまりキーボードの打鍵音が大きい理由はひとつではないが、この男が使っているキーボードは、周りの人間が使っているのと同じキーボードである。そしてこの男の仕事はデータ入力をする仕事でも、プログラミングでも文章作成でもない。

つまり、で周りと同じキーボードで同じようなことを仕事をしているのに1人だけ打鍵音が大きい。

「ガチャガチャガチャガチャ、リターンキーをターン!」を1時間以上続ける。お前の仕事、1時間で何文字入力するとかいう入力量や入力速度を競う仕事ではないのだが。ちなみのこの男の仕事のメインはパソコン入力ではない。外回りにいかずに、これである。

↑マジでこれ。地獄のミサワの「モテる男」というイラストネタだが、まさかこれをする人間が実存するとは思わなかった。

エンターキーをひときわ強く、ターン、でなく、バチーン、と叩く。右手が上がるほどのフィニッシュ。決まった!とさぞ満足であろう。

だが、この男、どうやら耳が悪いらしい。ということで、自分や上司を含めて、周りの人間は配慮と言う名の我慢をしていた。耳が悪いのならば、声の大きさも打鍵音の大きさも自覚できないだろう、と。

それが半年前に東京本社のかなり偉い人が職場を突如訪問してきたことで状況は一変する。

偉い人が職場の人間と話をしていた際、その男の話し言葉と打鍵音がかなり小さくなったのだ。

つまり、耳が悪いかもしれないが、自分の音量が大きいことを理解していたのだ。そして、自分の演説が偉い人の耳に入ったら、評価が下がるだろうことも。偉い人が来たら、偉い人の話の邪魔にならないように、偉い人に自分が話している内容を聞かれたくないため、自分の出す音が大きいことを理解していて、自主的に音量を下げた、ということだ。

つまり、自分の出す音が大きいという自覚症状もあれば、音量を自主的に落とすこともできる、ということである。音量は調整できる。つまり、音が大きいのは、支社の周りの人間に自分をアピールしているか、周りの人間を舐めているか、支社の人間より自分のほうが優れていると自己陶酔しているか。

ということがわかったので、半年前に、いつものように1時間以上も職場で仕事もせずにコメンテーターとして周りに”演説”をしていた時、私は、この男に対し、1度目は個別に優しく注意した。それでもまた繰り返すので、今度はかなり大きな声で周囲に聞こえるぐらいで、以下のとおり注意をした。

大声で長時間、”仕事に関係のない”の話をするな!

それ以来、この男は”私の近く””では、そして”私がいる時には”大きな声で解説をしなくなった。私が外から帰ってきたとき、近くに来たら声が小さくなるのでわかる。予想通り、音量は調整できた。この小物っぷりが無能を際立たせる。

そして先日、私から離れたところで隣の人にいつものようにコメンテーターをしていたところ、別の従業員からも大きな声で注意をされた。本人は私だけが文句をいうと思っているらしい。無能は怒られないとわからないのである。

というか、過去に打鍵音がうるさすぎて気が狂う、と以前若い女性労働者が退職転職しているから、私だけが迷惑を受けているわけではないのだが。

そしたらである。演説を叱られて話せなくなったからなのか、パソコン作業ばかりするようになった。だから外回りにいけ、と。そしたら、上記のイラストの行動を数時間にわたって行うのである。

「ガチャガチャガチャ、リターン!」

電話をしていたら、話し相手の声よりも大きく、話が聞こえず会話ができないレベル。これでは仕事にならない。

ということで、先日、隣にわざわざこちらからその男の方に出向いて一言伝えた。

「打鍵音を小さくすることは”できます”か?」

小さくしてください、ではない。小さくすることはできますか、である。

人間として、周りに配慮することができますか?と意味を込めて言ったのである。

本当はもうこれで3度目で、言葉が通じない相手は実力行使するしかないので、舌を引き抜いて指でもへし折ってやりたいのだが、暴力をふるった時点で私の方が完全に悪になるので、いわゆる7秒ルールあけて、外の空気を吸って、怒りを抑えてから伝えた。

さて、私は今その男をこう呼んでいる。

「職場でマスターベーションをする男」、「オナニーマスターK」*1もしくは「ハイパワーエンターキー 秋山」*2

オナニーマスターKはそれ以来、パソコン作業を私から離れた場所で行っている。どこまでいっても小物&無能である。

とはいってもこういう輩は上司が直接注意すべきことである。なぜなら同僚から指摘されたら、その同僚がいるときだけ小さくするのだから。あなたのオナニー音がシコシコと漏れてきて五月蠅いですよ、オナニーは家で一人でやりましょうね、と指摘するのも結構骨が折れるのだから、しかるべき地位の人が指導するべきことなのだ。だが、今時の上司と言うのはパワーハラスメントといわれるのを恐れて、いえないそうだ。いつから誤った行動を正すよう指導してはいけない、ということになったのか?

さて、ではこの行為を上司に対してどう表現すべきか?職場で”しこっている”音がうるさいです、とは下品なので、何か的確な表現がないものか?と検索してみた。

すると、タイトルのとおり「ノイズハラスメント」という言葉が検索で引っかかった。なんでもハラスメントと言う言葉はあるものだ。

ということで、機会があれば、パワーハラスメントを恐れる上司に、ノイズハラスメントでは?と伝えてみようかと思う。

 

※ノイズハラスメントをするような人間、オナニーマスターは、虚栄心にまみれているので、カタカナ用語を連発し、他人より自分が優れているかアピールしたがる。

kesera22.hatenablog.com

 

※以下、後日談。直接注意することのリスクについて。

kesera22.hatenablog.com

 

*1:元ネタはオナニーマスター黒沢という漫画のタイトルである。

*2:元ネタを知りたい方は”ハイパワーエンターキー”という文言で検索してほしい。お笑い芸人ロバート秋山氏が”全力脱力タイムズ”で演じたものをご覧になれるはずだ