ここ数日、有給消化で休みのため、朝のワイドショーを長いこと見ている。
昨今の話題は、アメリカとイランの戦争、そしてWBCの2本立てで大抵の時間が過ぎている。
2月末にアメリカがイランを空爆し、最高指導者ハメネイ氏を殺害したのは驚いた。そして、この記事を書いている時点では、戦争終結の見通しがたっていない。
一般人からみたら、空爆、最高指導者殺害、ホルムズ海峡が封鎖、という実感できないことよりも、ガソリンスタンドでガソリン価格が高騰している事実をみて、その現実と危機を感じることができる。
このニュースが重大なことであることに争いの余地はない。なにせ、4年前にロシアがウクライナに侵攻したが、今度はアメリカがイランを攻撃したからだ。戦争の大義、正義などいくらでもいえるが、日本がここ数年、台頭する中国を念頭にいっていた「法による支配」と言葉、つまりは「武力行使により紛争を解決しない」という主張は、アメリカの、トランプ大統領の再登場で、あっけなくも崩れ去った。
ロシアの戦争は悪い、中国の台湾への武力行使は悪い、ただ、アメリカ合衆国のイラン攻撃は良い、というのは誰が考えても無理があろう。昔の左翼の「アメリカの原爆は悪いが、ソ連の原爆は良い」という論理と変わらない。
21世紀も20世紀同様「戦争の世紀」となった。その現実を突きつけられた。
とはいっても、今回の記事は、そんなアメリカ合衆国に対する非難したいがための記事ではない。そんなことは、現時点の日本人が報道から知っている情報からすれば明らかだ。
私が、問題視するのは、このイランへの攻撃とホルムズ海峡封鎖に関する「ワイドショー」「情報番組」「芸能人が司会のニュース番組」のスタンスだ。
石油がなくなる、ガソリンが高騰する、そしてなくなる…。それは、想定されうる事態ではあるが、コメンテーターがあまりにも視聴者に不安を煽り過ぎていると感じているのは私だけであろうか?
想定される事態を伝えるのは報道の義務ではないか?という反論もあろう。私は「報道」に関して文句をいっているのではない。NHKと比較してみれば、BSのしっかりとしたニュース番組を見ればわかる。コメンテーターが推測でものをいわない。
「ワイドショー」「情報番組」で一日中、視聴者の不安を煽っている。
専門家をゲストに呼んで、司会者やコメンテーターが質問する。だが、専門家も今回はトランプ大統領およびアメリカ合衆国の方針と着地点がわからない。なぜなら、トランプ大統領の真意がわからないからだ。彼が、どこまで行けば戦争を辞めるのか、誰もわからないからだ。
トランプ大統領と政府関係者が明言していないことがある。または毎日彼が発言し、その内容が二転三転しているので、先が読めないからだ。当然、日本政府でもわからない。仮にわかっていたとしても、誰も発言していない現状である。
着地点が見えないこと、つまり、未来が不確定になるときに、人は不安になる。ある程度予想できる未来ならば準備できる。どうなるかわからない場合、どうすればいいかわからない場合、人は不安になる。
このニュースを見て、思い起こさないだろうか?
そう、新型コロナウイルス感染症の時の、ワイドショー、情報番組だ。毎日、ニュースで今日の感染者数を速報値で大きく取り上げる。不安を煽る。恐怖を煽る。外出を自粛しない人間を叩いて、不安と恐怖を抱える人たちの怒りのはけ口を提供する。
新型コロナウイルス感染症は、医療機関に行くといまだ猛威を振るっている時期があると聞く。だが、今は一般人の我々はその事実をあまり知らない。2020年2月から広がり始めた新型コロナウイルス感染症は、2023年5月の5類変更に伴い、インフルエンザと同じ扱いになり、日ごとの感染者数が公表されなくなってから、それまで毎日何時間も放送していた「新型コロナウイルス感染症」のコーナーアは、殆ど「ワイドショー」では報じられなくなった。たまに感染者数が増えた時に、報道しているぐらいだ。
いまだに、医療機関や小売店とかではマスクをつけているというのに、自分たちだけはマスクをせずにテレビにでていたぐらいなので、まあ、それぐらいの特権意識なのだろう。
そして、自分たちがあれだけ煽ったことは忘れてしまったかのように次の話題に行く。いや、忘れたわけではないだろう。日々新しい話題になるネタを探して、放送して、そのネタに対して、テキトーにコメントし、不安を煽るほうが視聴率が上がることを知っているからだろう。
たしかに未知のウイルスは人々を恐怖に陥れる。しかし、その恐怖は、ワイドショーやテレビにより、扇動され、拡散され、大きくなった面は否めない。
最近は、米の価格もそうだ。5,000円台の高値で推移したときは、報道しまくっていたのに、いざ3,000円台に値下がりした今は放送すらしない。報道するのは変化ではなく、人の不安を掻き立てる情報だからだ。
だったら、イラン情勢も、扇動的に不安を煽るのはやめるべきではないか?ガソリン代があがるという事実を隠す必要はないが、今日のワイドショーを見ていたら、機雷をまかれてホルムズ海峡が渡れなくなるかも、とか、あと1週間も続いたら、石油の値上がりどころか、使用量が制限されるかも、と不安を煽っていた。
事実と可能性は違う。それはわけて伝えるべきだし、この問題は、もう「報道」だけ冷静に報じたほうがよいではないのか?お家芸のマッチポンプがさく裂している。
一日中テレビを見ている人間だと、朝から晩までずっとイラン情勢の放送が、どこのテレビ局で絶え間なく続く。これを見ていたら、不安で精神的におかしくなる人もでてくるだろうし、「オイルショック再び」とばかりにトイレットペーパー買占めだってまた起こりかねない。
尚、今回、トイレットペーパーの買占めが起きた場合は、その原因をワイドショーは、自分たちではなく、SNSに責任転嫁すると予想しておこう。
とはいっても、もはや地上波でやれることは、ワイドショーと報道と相撲ぐらいしかない。ドラマもスポーツも有料チャンネルに取られ、ドラマは低視聴率。バラエティはコンプライアンス重視で物も言えず、騒がしいだけのひな壇トークばかり。
若者はSNSに奪われ、今や視聴率は10%あるのは、もはや、NHKの朝ドラと大河ドラマと、ワイドショーぐらいだ。あれ?NHKしかいらなくない?そういえばNHKは有料だった。無料地上波の終焉も近いだろう。
私も休みでたまたま見て、イラン情勢といっても、有識者は「今後どうなるかは、わからない」と答え、知識のないコメンテーターは、「戦争は良くない。困ります~。」と誰でも戦争はよくないと思っているし、わざわざそのコメントを聞く必要性がない回答をし、知ったかぶりのジャーナリストは、アメリカを叩くだけ、考えうる最悪の事態を披露して、自己の国際情勢への知識を披露したいだけで、まともな解決策は何も言えない。戦争真っ只中で「私たち日本は、イランの敵ではありません。ホルムズ海峡を通してください。」といえばいい、とか、無茶苦茶なこと言ってた。それで、ホルムズ海峡を渡ってイランに攻撃されて、誰かが帰らぬ人になったら、君はその責任を取れるのか?またはアメリカから貿易を中止されて、経済に影響があったら、君はその責任を取れるのか?日本本土にはアメリカの基地が沢山あり、イランよりも容易く占領し、体制を崩壊できるぞ?
そもそもこの問題を解決できるのは、トランプ大統領と、イラン政府しかいないのだ。日本の総理大臣だって無理なのだ。日本で誰が何を言っても、何も解決しないのだ。
解決できないから、ただ不安を煽り、トランプ大統領を非難する。日刊トランプ劇場。それがテレビの現状。
今のテレビは、SNSで、自分と考えを異にする相手、そして自己の正義感を振りかざすために、延々と誹謗中傷を繰り広げる人間と、人間の憎悪を振りまくインプレッションゾンビと何が違うのだろうか?
そして、笑わせてくれるのがWBC。ネットフリックスに放映権を奪われたので、お得意のオオタニサンのおっかけ番組を作ることができない。
オオタニサンがベンチからでてきました
オオタニサンが半袖をきています
オオタニサンがキャッチボールをしています
オオタニサンの愛車と豪邸はこちらです…
今回はオオタニサンをちょっとだけしか放送できないので、仕方がないから、イラン情勢でトランプ大統領の顔を延々と移す。
もう、永遠に地上波は停波でいいんじゃない?
実に滑稽である。精神面に不調をきたす可能性があるとしてSNSを禁止するならば、ワイドショーと情報番組もいっしょに禁止したほうがいいのでは?
そして、家では家族が「もうええねん」とテレビを消して、ラジオをつけていた。
今のご時世、ラジオはありである。(通販番組ばっかりやっているところは別)