ちょっと朝ドラの悪口を言う。ネタバレを含むこと、楽しく見ている人にとっては不愉快な記事なので、改行する。
今年の下半期の朝ドラ「おむすび」はここ10年ぐらいで、私が見た朝ドラのなかで、もっとも出来が悪いと私は思っている。仕事の開始時刻の都合上、見ていない朝ドラもあるし、主人公役の演者が初めての演技で酷いのものあったので歴代最低とはいわないが、私が見たなかではかなり酷い出来だと思う。
- 理由① 主人公の仕事「栄養士」「管理栄養士」を、医者か料理人と勘違いしていないか?
- 理由② 阪神大震災、東日本大震災の描写の拙さ
- 理由③ 主人公がギャルである意味なくね?
- 理由④ 主人公の方の演技力に問題あり?
- 理由⑤ すべては脚本家と演出家の実力不足?
- 結論① 「ちむどんどん」より酷い
- 検証 そんなことはわかっててわざとやっている可能性もある?
理由① 主人公の仕事「栄養士」「管理栄養士」を、医者か料理人と勘違いしていないか?
今回の朝ドラの主人公のつく仕事は「栄養士」「管理栄養士」である。当初は「栄養士」であったが、資格をとってより高度な「管理栄養士」となった。
だがその仕事ぶりは、主人公は「栄養士」ではなく、料理の献立を考え料理人のごとく料理を作ったり、開発したりする。「管理栄養士」になった後は、医師や看護師の仕事の領分まで仕事をしているかのようだ。
推測であるが単なる「栄養士」「管理栄養士」では話が長期間作れなかったのであろう。多くのドラマにおいて描かれている「料理人」「医師」の仕事に携わることで話をひろげているのではないか?ちなみに、主題歌が流れているときに主人公は白衣を着ている。
一番滑稽だったのが、患者の膵臓の病理を見つけれなかったときに、医師が主人公に対し気づかなかったことを責めている場面。いや、それは医師や看護師の仕事であろう?いくらなんでも「管理栄養士」が病理の初期動向に気付いて、医師に提言するなど無茶が過ぎる。
知人に糖尿病で「管理栄養士」と接している人がいるが、「ありえない」と連発して朝ドラをみるのを辞めてしまった。
理由② 阪神大震災、東日本大震災の描写の拙さ
さて、この朝ドラは3つのテーマがある。「栄養士」「震災」「ギャル」だ。この主人公および家族は神戸で被災している。しかし、神戸の地震の際に主人公はまだ幼く記憶にない。東日本大震災の時は関西で出産したばかり。
よって、この神戸の地震の描写についての事実上の主人公は、その地震で親友をなくした主人公の姉。そして、その姉の親友の父親。そして主人公の父親。
主人公、米田結さんの出番はほとんどない。
これもちなみに、知人に阪神大震災で被災した人間がいるが、今回の朝ドラはその描写を見て、「被災者を舐めんな」とパスしている。
理由③ 主人公がギャルである意味なくね?
そして、先ほど述べた通り、もうひとつのテーマの「ギャル」。主人公と主人公の姉は「ギャル」という設定で、スタート時は「ギャル」の話で話を作っていた。
まあ、「ギャル」という新しめの「不良」を描くのは挑戦的でアリだとは思う。だが、「ギャル」の面についても話の中心は、主人公の姉である。主人公の姉は博多のギャルのカリスマで、大人になってもギャルのブランドを立ち上げたり、終始ギャルとして生きている。
つまり、「ギャル」のテーマでも主人公は、姉である。
もう米田結さんが主人公である意味はほぼない。
そして脚本家は「ギャル」ってなんなのか、視聴者に対して説明がほとんどできていない。
主人公は30歳ぐらいになり経験を積んだ「管理栄養士」になっても、病院の患者にため口をきいたりしている。その理由を「ギャル」だからといっているが見た目はもうギャルではない。ただの馴れ馴れしい姉ちゃん。
失礼な態度、めげない理由を「私、ギャルだから」と片付ける。
「ちょっと何言っているか全然わかんない」
「ギャル」ってなんね?そういうガングロとかから派生した、その時代の個性的なファッションに敏感な社交性のある平成時代の「不良」の女性のことだろう?
朝ドラのメイン視聴者を置いてけぼりである。
私「元ヤン」だから、といったほうがわかりやすい。
理由④ 主人公の方の演技力に問題あり?
主人公の橋〇環奈さん。正直言って役者としての実力に疑問符がつく。「管理栄養士」を目指すきっかけとなった病院で出会った「管理栄養士」藤〇紀香さんのほうが、実際にいそうな説得力がある演技をされていたので、藤原さんと比較して、役者としてのレベルに差を感じさせた。
思うに、役者という仕事は、現実から離れた設定でも説得力を持たせ、ドラマという架空の話に視聴者を引き込ませることだということが、皮肉にもよくわかる結果となった。
2週間主人公が登場しない時間があり、それが低視聴率の原因となったというネット記事をみたが、逆に登場しないことで、代わりに主人公役となったこの朝ドラの実質的な主人公である、主人公の姉役の仲里〇紗さんと比較できてしまった。
もう仲〇依紗さんが主役でドラマを作ったほうがよくね?
さて、橋本〇奈さん、3月に朝ドラが終了してすぐに、今度は4月から「天才医師」役で主演?されるらしい。聞いて笑ってしまった。天才ねえ…
主人公は仲さんが演じている姉のほうにして、ギャルの道で突っ走ったほうが波乱もあって挑戦的なテーマで面白かったかもしれん。ギャルだけで朝ドラをするのはキツイかもしれないが。
理由⑤ すべては脚本家と演出家の実力不足?
半年の長丁場であるため3つのテーマを織り込んだこの朝ドラ。しかし上記のとおり「栄養士」「震災」「ギャル」もすべての描写が酷い。雑。
現代が舞台の朝ドラは半年持たず、主人公があっちこっちいって話がくちゃくちゃになっている場合があるが、今回は特にひどい。
主人公が何をしたいか、脚本家が何をテーマにして訴えたいのか、何を売りにしているのか、全くわからない。
結論① 「ちむどんどん」より酷い
最近の朝ドラのなかで酷いといわれる「ちむどんどん」。主人公の行動が意味不明、旦那の選択も意味不明、主人公の演者が実力不足、脚本も意味不明という共通点は一緒であり、どっちが酷いかと言われると判定しずらい。
だが、ちむどんどんは、突っ込みどころがあった。「にいに」はおバカだがまだ笑えた。なんで主人公がフレンチを学んでおいて、最後に沖縄料理で自宅に戻るのかは意味不明であったが、料理人というテーマはわかりやすかった。
普段テレビをつけっぱなしの朝ドラの視聴率というのはそうそう下がらない。現に私もつまらないといいつつ、テレビがついているので見ている。過去最低を更新しそうなのはそのつけっぱなしのチャンネルをあえて変えたり、消したりしてるということ。視聴者の判断は正直だ。
検証 そんなことはわかっててわざとやっている可能性もある?
ここまで批判してきたところで、ふと思いついた。もしかして、NHKのドラマ制作者および脚本家は上記の批判があることはわかっていてわざとやっているのではないか?つまり、そんな批判がでることなど想定通り、だということ。
つまりは、視聴者の求めに応じて平日の朝に相応しい出演者の見た目も爽やかで、ドラマで描かれる世界は現実社会からかけ離れた苦痛もない朝ドラにしてみました、という考え。
以下、嫌味を込めた、製作者側の反論を妄想してみた。
え?面白くない?そうでしょう?面白くないでしょう?
視聴者のご要望どおりに作ったらこんなに面白くないドラマになるのですよ?わかります?
主人公にとって苦痛のない世界、挫折のない世界、努力のない世界、視聴者が主人公の人生を自分の人生かのように引き込んだら、つらいでしょうが、周りの人間がみな協力的で親切な世界、そういった世界を描いても全く面白くないでしょう?
そうです、ドラマというのは現実社会と同じで、主人公が困難や挫折を乗り越えてこそ、挫努力があってこそ面白いのです。ドラマというのは出演者の顔の良さではありません。人気だけではありません。視聴者を引き込める確かな演技力がある俳優と脚本家と演出家たちがいてこそ面白いのです。誰から批判されることのない、地道な仕事を排除して、眼をそむけたくなる描写を避けるとドラマというのはなんと面白くないことか!わかってもらえたでしょうか?
一人一人の設定は実は、批判されないように以下のように設定したのです。
どうです?見ていて、つまらない人間ばかりでしょう?
主人公…大人気の女優さんです。演技力?そんなの二の次です。朝から美人がいっぱい映る方が目の保養になるでしょう。ネガティブな要素を極力排除するため、夢を目指して苦労する描写や、恋愛や育児で苦労する描写は極力減らしました。人気重視で主演の方を選んだので、多忙なためセリフ少なめ、出番少なめに調整しました。
主人公の夫…イケメンで、家事、子育て、妻の資格取得、すべてにおいて協力的で、夫婦別姓で前回の朝ドラで賛否があったので、結婚に際しては女性の性を選ばせました。つまり今の現実社会において、今時の女性にとって、最高の旦那を選描いてみました。仕事も妻の親の仕事を引き継いで、家の稼業継続にも協力的です。妻は夫の実家には帰りませんが、妻の実家にはしょっちゅう帰ります。プロ野球選手にさせなかった理由?プロ野球選手の妻の描写なんて、視聴者からしたら嫌味でしょう?だから急遽けがさせて断念させました。以降、仕事の描写はほぼなしにしました。野球への未練?野球してましたっけ?夫が30歳過ぎてから理髪師の見習いをしてどうやって稼いでいるのかって?経済的な話は苦痛なのでカットしました。
最高の旦那を描いたら、ただのヒモ、そして家政夫になってしまいました。
父親…最近の朝ドラでクズの父親が多いので、娘を溺愛する人助けの好きな父親にしました。
母親・祖父・祖母…娘、孫の選んだ行動を全肯定。毒親はダメですからね。親子のトラブルは祖父と父親にやってもらいましょう。主人公とのトラブルになると叩かれますので。ベテラン2人に任せました。大阪万博の描写も急遽いれました。大阪発のドラマですし、大阪府知事に文句をいれられないように。
姉…主人公を曇らせないために、不幸を全部背負ってもらいました。震災で亡くなったのも主人公の面識や記憶のない姉の親友にしておきました。大丈夫、ギャルならば、すべての問題を解決できます。ギャルは世界を救います。
上司…パワハラ上司はダメ。理解があり、仕事を任せ、女性の社会進出をバックアップする女性科長にしました。できない後輩と同僚?女性だと叩かれるので男にしましょう。最初の料理長?パワハラ描写はダメなので、1週間ぐらいで主人公の味方にしました。嫌味な上司は主人公の友人の会社に配置しましょう。
どうだろうか?どれだけつまらないか理解いただけただろうか?さて、これから、コロナ禍のエピソードを最後の月に持ってくるらしい。どんだけ無理やりネタをつぎ込むんだ。まあ、このドラマで描いても、ただそんなことがあったで終わるかもしれません。