巧遅は拙速に如かず

仕事、自己啓発、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

転職理由1位の「人間関係」について

転職理由で一番多い理由は、「人間関係」でしょう。

以下、私見です。
大手と中小という括りで、中小の方が退職率が高いのは、
大手企業は、人事異動があるおかげで、例え人間関係がこじれても、何年か経てば人事異動で離れることができる可能性があるので、その期間まで我慢しようと思えるのが理由ではないかと思います。
一方、中小企業は、人間関係をリセットするには、退職、転職するしか解決方法がない場合があると思います。

また、中小企業だと、経営者がオーナーであるため、そうそう代わることがなく、この経営者と考えがあわわない場合は、経営方針と会わない以上、転職するしかないと思います。
あと、意外といわれていませんが、経営者の配偶者とあわないという場合もあります。
配偶者が、総務経理の責任者、というところ、結構ありますし。

では、人数の大きい会社に転職するのがいいかといえば、そうともいいきれません。
人が多い分、退職者がでても社内で代わりが見つけられますし、
求人をかけても、応募者数が多いので、競争率も高いので、そうそう転職できません。

人員の募集の仕方も問題があります。
募集するとき、募集する理由は本当は「欠員補充」が多いと思います。
そして、その欠員補充する理由は「人間関係」が悪い可能性が非常に高いと思います。
しかし、求人票の募集理由を、業績好調により規模拡大による増員、
欠員と書く場合も、「定年」による欠員補充とかいたりしています。
求職者は事前に下調べをして、という転職サイト、転職エージェントがいいますが、
絶対に人間関係を事前に把握するのは、知り合いがいる会社でない限り無理です。

結局、求職側も、募集する側も、その理由は「人間関係」がベースなのですが、
どちら側にとっても、「人間関係」はNGワードなので、表にでてきません。
なので、当然ながら、入社してもミスマッチが一定数は発生します。

転職があまり薦められないのも、この点が大きいと思います。
そして、人間関係で辞めると、また人間関係で辞めるというループが発生するのは、
求人先がたいてい、人間関係に問題を抱えているからではないかと思います。

それに、どんな会社でも問題社員が0人の会社なんてそうそうありません。
仮にその問題児が辞めたとしても、新たに問題社員が発生してくるものです。
それに、人間、どうしても相性というものはあります。
なので、人間関係の問題は絶対に発生するというある種の諦めのもとに、
仕事をしていく、転職先を探していく、ということになるでしょう。