けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

仕事は現場に入って自ら覚えるもの

さて、ひょんなことから最近他の人に仕事を教えている。

私の考えではあるが、学校を卒業したての人、人の命を預かるような仕事は別として、仕事を覚えるのは仕事をしながらだと思っている。だから、最初に教えるのはその事業、会社のルール、手順など、そこの仕事の独自のことを中心に教えるぐらいで、その後はすぐに現場に入ってもらう。いうなれば、OffーJTは少しですぐにOJTだ。

それは何故か?まずはやってみないことにはどんな仕事なのか感覚が掴めないからだ。どんなに文字のマニュアルを読み込んで、仕事に入る前にそれを暗記しても頭にあまり残らない。マニュアルは覚えるものではあるが、そのマニュアルでいいたいことというのは仕事をしながらでないとイメージが掴めないと思う。現場に出て初めてマニュアルのいいたいことが納得できるというケースがある。あとは緊張感。緊張感を持った方が記憶に残る。また失敗した方が記憶に残る。

当然ではあるが、最初から上手くいくとは思っていない。最初は失敗して当然だと思っている。

前に本の書評で書いたが、仕事はまずは”量”をこなすのが基本だと私は思う。最初から質を求めるというのは無理な話だし、そもそも最初から”質”を求めている人は、ただ単に失敗することを嫌がっているだけではないかと思っている。今まで”質”を最初から言ってくる労働者はあまり出来が良かった記憶がない。最悪のところ”評論家”になる可能性が高い。”評論家”というのはマスコミ業界以外では邪魔なだけだ。最初(1日目)から”質”を要求するような経営者や上司というのは、自己本位で、自分の会社のルールが既に一般常識で知られている者と誤認していて、結果として離職率が高い印象がある。

ただ、必要な専門知識の習得は自分で勝手にやるものだと思っている。最近これが労働時間になるか、という問題がでてきたので、家で次の日までに覚えてくるものとはいわないが、やはり自主的に学ぶ姿勢は必要だと思う。たまに、一から十まで全部研修で教えてくれるものだと思っている人がいるのだが、研修で全部教えられるということは仕事が全部予測可能だといっているもの。そんな仕事はないし、あったとしたらそんな仕事は誰でもできる仕事である。自分で調べて、わからなければ質問すると方がいい。学校の授業や塾と仕事を勘違いしている人がたまにいる。

あとは仕事の適性。適性というと大げさかもしれないが、やはり自分のイメージと現実が違う時には辞めるというのも労働者の選択肢だと思う。最初に仕事を見せて”あまりにも”イメージと違うのならば早めに辞めるというほうが労働者のためになると思う。

あと電話には早めに出てもらう。これを学卒の新人が嫌がるらしいが、自社の顧客や社内の部署や人を知り、自社の仕事の全体を知るためには、まだ戦力になっていない、失敗が許される時の方がいいと思っている。それに固定電話というのは結構その組織によってルールが違ったりする。在籍からしばらくたって電話にもまともにでられない人は目もあてられないレベルの人が多い。電話に意図的に出なくてもよい人は偉くなってからで、偉くもないのに出ない人は基本仕事ができない、消極的でチームプレイもできない人扱いである。尚、近い未来には仕事上知らない人からの電話に出る必要がなくなる可能性がある、そうなる会社が増えてくるとは思っている。

そして、こうやることで仕事ができる人、というのが大体わかる。本当にすぐにできる人は一を教えれば十返ってくる。自分で勉強し考えて実践したこれまでの経験から、飲み込みが早いというか、当意即妙というか、すぐに対応してくる。

そして、現場に入ることで上司や同僚に質問してくるレベルが違う。質問内容でその人の仕事の出来の具合というのは大体わかる。質問してくる前に情報を把握していて、そこに質問することで自分の認識と現状をあわせていくイメージ。また現状把握して自分の意見は持っているイメージ。逆にできない人は、もともとの知識や勉強していないことがまるわかりのような質問をしてくる。また対応を丸投げしているかのような質問をしてくる。また、内容が全く理解できておらず言語化できていない場合もある。その他、卑屈だったり、高圧的だったり、言い訳がましかったり、もう質問を聴くだけでその人のレベルがわかるといってもよい。(勿論、威圧的な人や偉い人でビビっているということもあるので一概には言えない)

あと電話の受け答え。これでもレベルがわかる。勉強しているかというのもそうだが、とっさの状況判断能力だとか、わからないときは人に質問できるかとか、折り返すとかでわかる。周りにきこえないように小さい声で話したり、保留のまま何分間も放置したり、そもそも電話にでない時点で伸びしろはない。(右も左もわからない学校を卒業したばかりの人は除く)