けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

雇用調整助成金の私見② 令和6年4月以降の変更② 教育訓練(前編)

雇用調整助成金」令和6年4月改正版の記事2回目。

雇用調整助成金」は令和6年3月末で「コロナ特例」を利用していた事業所の【クーリング期間】が終了した。よって通常版の計画と申請が全事業所どこでも可能になったともいえる。そもそも雇用調整助成金の【特例】がでるような非常時以外にそんなに利用されるか?と思うが、クーリング期間中というか、令和5年度中に「雇用調整助成金」の制度上の問題点が整理され、内容が修正されている。

今回はコロナ特例を経て問題点が修正された【教育訓練】の1回目の記事。

始めに断っておくが、令和6年4月に入ってから初めて改正版を読んだので、間違って理解している可能性がある。間違いに気づいたら随時修正するつもりであるが、以下の内容については正しいという保証はできないのであしからず。

はじめに:休業の課題と教育訓練

前提として、【雇用調整助成金】というのは、景気の変動等による経済上の影響により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用の調整を実施することで、従業員の雇用の維持を図った場合に助成される。

この一時的な雇用の調整の手法として、休業、出向教育訓練のどれかを実施することが選択肢としてもともと用意されている。シンプルかつ一番オーソドックスな形だったのが【休業】。【出向】は難易度と敷居が高く利用度が低いためか、コロナ禍で【産業雇用安定助成金】という別の助成金が相殺された。(令和6年度時点で存続しているのは、コロナ禍のコースとは別物)

そして、令和6年4月1日以降の判定基礎期間から残った【教育訓練】が強化された。どう強化されたかというと雇用調整助成金は、コロナ特例の間、大抵の会社は【休業】を続けていたが、これを長く続けることで、労働者の労働意欲と仕事のスキルを取得する機会が低下してしまった。悪くいえば、労働者は働かなくてもお金を貰え、経営者も給料を雇用保険料で補填できたわけで自分の懐は殆ど痛まないから、本来退職するような人、転職するような人を働かせなくてもよかったというモラルハザードを生み出した。そして、コロナ禍を終えた後、この環境に最長3年も休業だけしていた労働者(本当にいるかどうかは別として)は、何のスキルも経験もえることなくただ3年年齢を重ねたわけになる。休業でも出向でも教育訓練でも、雇用調整の期間は一時的な処置なのだし、通常版でも1年間が最長で、次の1年はクーリング期間で雇用調整助成金は貰えない仕組みだったのでそう問題にはならなかったのだろうが、コロナ特例は約3年も続けてしまった。将来、またなんらかの【特例】が発生し、期間が限定しない場合は、この休業をまた何年も続けてしまうことになる。それはいかんということで、その【特例】が発生する前になんらかの対応をする必要があるということで、【居郁訓練】の強化が対応策としてあげられたのであろう。

具体的には、助成率の変更により【休業】から【教育訓練】に誘導する方向になった。支給日数30日*1を超えてからは単なる【休業】ではなく【教育訓練】を行わないと助成率が大幅に下がる。この下がり方については別記事で作成する予定だが、今回はその強化された【教育訓練】の中身についての記事である。

ホームページに公開されている分科会の資料を読めばわかるが、コロナ禍の教育訓練の問題は、経営者は何をさせればよいのかよくわからなかった点がある。また教育訓練の内容も具体性に乏しく、対象外訓練になってしまえば、休業しておいたほうがよかったという仕組みである。これでは教育訓練をさせることはリスクが高い。そこで令和6年4月からは、その訓練の中身についてもっと細かく決めたといったところだろう。

以上が私の推測。

さて、今回の記事では【訓練】に関する助成金である「人材開発支援助成金」との違いを確認する形で記事を作成してみる。正直、私は雇用調整助成金で教育訓練をするくらいなら人材開発支援助成金で訓練をした方がいいのではないかと思っているからである。勿論、教育訓練をさせる趣旨も動機も違うので、内容に違いがでてくるから、この違いを理解しないと誤って対象外訓練をしてしまうリスクもあるからだ。

尚、【人材開発支援助成金】は多数のコースがあり、「建設労働者技能実習コース」「自発的訓練」は特に他のコースと違いが多すぎる。そのコース全部と比較すると話がややこしくなるので、そこで一番最古からある制度(といっても令和4年度に統合し名称は変わったのだが)「人材育成支援コース」のなかのOFF-JTのみの「人材育成訓練」とで比較することとする。以下、「人材開発支援助成金」という表現は「人材育成支援コース」の「人材育成訓練」のこととして読んでもらいたい。

一応補足しておくが、雇用調整助成金OJT訓練は対象外である。OJTは仕事をしながら覚える訓練であって、仕事をする、仕事があるのならば、雇用の調整など必要ないからだろう。

申請する側してみれば制度の趣旨は違えども似たようなのなので比較することは役立つ。それに同日同時間でなければ両方の助成金の申請は可能なコースもあるのだから。(教育休暇付与コースとかは両立できないと思う。)

言葉の定義

まずはそれぞれの助成金における【教育訓練】の定義を見てみる。

雇用調整助成金(ガイドブック)

教育訓練

職業に関する知識、技能または技術を習得させ、または向上させることを目的とする教育、訓練、講習等であって、所定労働日の所定労働時間内に実施されるものをいいます。

また、「職業に関する」とは、現在就いている職業に直接関係するものに限らず、現在就いている職業に関連する周辺の技能、知識に関するものも含まれる他、事業活動の縮小等に伴い配置転換をする場合などに必要な訓練も含まれます

なお、通常の事業活動として遂行されることが適当なもの、趣味・教養を身につけることを目的とするもの、再就職や自営のためのもの等は本助成金の支給対象となりません。

教育訓練については、
普段実施できないような訓練を実施することにより通常業務を見直す機会ができる等労働者の働く意欲の向上につながること
② 訓練内容を工夫することで、景気回復後の事業展開に備えることができること 等から、将来的によりメリットの大きい形で雇用維持を行うことができます。

人材開発支援助成金(人材育成コース)(支給要領より)

趣旨

能開法第11条に規定する事業内職業能力開発計画及び当該計画に基づく職業訓練実施計画等に基づき職業訓練又は教育訓練(以下「訓練等」という。)の実施その他職業能力開発に係る支援を行う事業主及び事業主団体等に対して助成を行う

教育訓練

職業訓練以外の訓練であって、申請事業主以外の者が設置する施設により行われるものをいう。

職業訓練

事業主が行う業務の遂行の過程内における実務を通じた実践的な技能及びこれに関する知識の習得に係る訓練

若しくはそれ以外の訓練であって事業主が自ら企画し運営するもの

又は能開法第15条の7第3項に規定する公共職業能力開発施設により行われる職業訓練若しくは認定職業訓練をいう

というわけで、定義が微妙に違う。【教育訓練】だけで比較すると、人材開発支援助成金は範囲が狭くなるので、【訓練等】による比較を行う。

訓練時間と移動時間の違い

まず「人材開発支援助成金」については、1訓練あたり最低10時間以上というルールがあるが、「雇用調整助成金」については1日の時間で判定する。トータルの訓練時間に最低時間という考えがない。これはそもそも雇用調整助成金を使うのはあくまで売上高の大幅減少で仕事がない時に訓練をするという状況であるから、同じにはならない。

1日あたり2時間以上の訓練

雇用調整助成金の教育訓練は1日あたり2時間以上が必要らしい。前は1日単位、半日単位だった気がするが。一方「人材開発支援助成金」に1日あたり何時間以上というルールはない。ただ所定労働時間以内しか助成金はでないという点は同じ。1日で長時間やっても所定労働時間までが助成金としての上限。よって自動車学校とかの50分1コマだけ受けて受講した日は雇用調整助成金の場合は対象外だろう。

移動時間

雇用調整助成金:教育訓練の実施日当日かつ所定労働時間内にあって、通常の就労場所とは別の場所で教育訓練が行われる場合の当該教育訓練に係る移動時間に限り、移動時間及び休憩時間を除く教育訓練自体の時間数が4時間以上の場合は1時間、4時間未満の場合は 30 分を限度に教育訓練の時間数に含めることができる。

人材開発支援助成金:移動時間は助成対象時間に含まれない。

よって、移動時間に関しては雇用調整助成金の方が条件が良い。

訓練中の休憩時間

雇用調整助成金:移動時間及び休憩時間を除く教育訓練自体の時間数が4時間以上の場合は1時間、4時間未満の場合は30分を限度に教育訓練の時間数に含めることができる。

「人材開発支援助成金」:1日あたり30分以下の小休止(昼休憩を除く)に限り、1日あたり60分を限度に認められるので(例外あり)、上限は同じでも考え方に相違がある。

対象となる教育訓練

雇用調整助成金は、以下の項目を満たすものでなければならない。次のaからcのいずれも満たすものであり、dは例示である。

尚、「事業所内」と「事業所外」の用語の定義が2つの助成金で異なる。「雇用調整助成金」は文字通り訓練場所が事業所”内”か事業所”外”かで区別するが、「人材開発支援助成金」は事業所が企画する場合が”事業内”で、訓練機関が予め用意している訓練は、例え事業所内で訓練したとしても”事業所外”である。

  1. a 職業に関する知識、技能又は技術の習得又は向上を目的とするものであること。
  2. b 通常の事業活動、生産活動と区別して行われているものであること。
  3. c 当該教育訓練の科目、職種等の内容についての知識、技能、実務経験又は経歴を有する指導員又は講師により行われるものであること。

人材開発支援助成金とほぼ同じ。ただし人材育成訓練の場合で事業所内訓練の場合は、経験や経歴〇年以上という講師となる要件があり、事業所外訓練の場合は指導者の経験年数などは問われない。

d 具体的事例

例示だけの項目を作ったのは令和6年度からだと思う。つまり、ここが肝である。具体性が乏しい、という意見を踏まえて例示したのであろう。

(a) 事業所内

  1. 事業所内で経験等を有する者が講師役となり、休業の対象となっており生産活動を休止している工場のラインを活用して、安全に作業が行えているかの確認、生産性を向上するための講習(業務プロセスの改善等)等を実施するもの(通常の事業活動、生産活動と区別して行われており、教育訓練により生産されたものを販売等することにより利益を得るものではないものに限る)
  2. 事業所内に外部講師を招き、講習等を実施するもの(業務の棚卸しや改善方策の検討の仕方)、マネジメント研修、ビジネススキル研修(プレゼンテーション、問題解決手法)等)        
  3. 事業所内の会議室で、双方向のやりとりができるオンライン講座を受講させるもの(常態として講師が受講者の受講状況を視認でき、講中質疑応答ができるものに限る)

これは雇用調整助成金独自のものと言える。上2つは「人材開発助成金」では助成対象外訓練になりうるからである。

3つめは「人材開発支援助成金」では「同時双方向型の通信訓練」という定義になり対象となる。コロナ禍においてこのオンライン講座が増えたがそれが整理されて追加されたのだろう。

一方、注意点がある。まず通信制、Eラーニングは「雇用調整助成金」は対象外。どの時間にやるか不明確なものは排除されている。また事業所内の会議室等、というところもポイント。自宅で受ける、オンラインのやりとりが事務所の自席でしかできないネット環境が整備されていないところは「通常の事業活動と区別できない」という理由で対象外になるかもしれない。

カッコ書きのことは要するに、単なる動画を見ているだけ、講師とリアルタイムでコンタクトがとれない場合は対象外ということ。YouTubeや配信された動画を見ても、DVDを購入して視聴しても対象外。

(b) 事業所外

・官公庁や地域において産業や中小企業を支援する機関等が実施する講習等(講演が実施されない関係者の意見交換会やイベント等を除く)  
  1. DX、AI、GXなど新しい技術等を業務に活用するためのもの    
  2. 新分野展開や販路開拓を行うためのもの    
  3. 生産性向上、業務改善を図るためのもの
  4. 法令の改正内容等に係る知識を習得するためのもの(労働法令、税など)
  5. ワークルールなど労働者が働くために必要な知識を習得するためのもの(単に事業所内の規則を説明するものは除く)

人材開発支援助成金の場合は職務に必要な専門知識となるならば対象になりうるが、その労働者の職務に必要な専門的な知識でない、労働者全般に必要なもの知識なら対象外。尚DX、GX、新分野展開の場合は「人材開発支援助成金」の「事業展開等リスキリングコース」(期間限定)で対応可能ではないかと思う。

 ・教育訓練等を行っている機関が実施する講習・訓練等  

例:業務で必要となる免許・資格等の取得や更新のためのもの    (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構が行う在職者訓練、生産性向上訓練、認定職業訓練、二種免許の取得

→国、都道府県、独立行政法人などがお墨付きを与えた訓練、免許、資格は対象。多分これが一番対象外となるリスクが少ないと思う。だって行政機関主催だもの。

A 教育訓練の目的から対象外とすべきもの。

むしろ対象外と明記されたこっちを知る方が重要。申請して、対象外となる場合は、以下のどれかに該当するから、という理由になる。つまり根拠となる条文が明記され、かつ公表されたものでないといけない。支給要領が法令に当たるのかといわれると私にはわからないが、支給・不支給を判断する根拠となる法令のようなものと理解するほうがよい。(といっても法令同様、どう解釈するかが難しいところもあり、そう簡単ではないのだが)。

以下の対象外訓練は、人材開発支援助成金でも対象外とされているものが殆ど。違うところだけコメントする。

(a) 職業に関する知識、技能又は技術の習得又は向上を目的としていないもの。

(例:意識改革研修、モラル向上研修、寺社での座禅、趣味・教養を目的とするもの(日常会話程度の語学の習得のみを目的とする講習、話し方講座) 等)

(b) 職業又は職務の種類を問わず、職業人として共通して必要となるもの(法令の遵守のために必要な知識の習得を目的とするものは除く。)。

(例:接遇・マナー講習 等)

→これも人材開発支援助成金の「共通スキル要件」に似ているが、カッコ書きの法令遵守のところだけは異なる。つまり、コンプライアンス研修は対象になりえる、というわけだろう。

例えば労働基準法を超越するような発言をしてXで話題の某人事部員のような人に労働基準法を学ばせた場合に対象になるのか。労働法関連を軽視する人事部員なんて会社として異常だしそんな人間に労働基準法を学ばせたお金を雇用保険料で補填するのか…。いやむしろそんな人間に国が法令遵守コンプライアンス)を徹底させたいからなのか。

(c) 実施目的が訓練に直接関連しない内容のもの。

(例:イベント、懇親会 等)

イベント参加料、懇談会の参加費用になぜ助成金を支払わなければならないか?という当たり前のことをいっている。そもそもイベントや懇談会に参加している時点で、助成する必要あるのかとさえ思う。尚、某政党の派閥のパーティは例示されていない。

b 通常の生産・事業活動と区別がつかないもの。 

例:・自社の商品知識研修、・QCサークル
・新任の担当者に対して業務の範囲や進め方など業務を遂行する上で社内で通常必要となる知識等の説明
・教育訓練により生産されたものを販売等することにより利益を得るもの 等

→そもそも自社の商品を覚えることは仕事であり、新任への仕事の引継ぎも仕事であり、売上があがるものは仕事である。ちなみにQCサークル活動が対象外なのであってQCサークルについて学ぶことは対象外とはいえないと私は思う。

c 教育訓練の実施状況が確認できないもの。  (例:指導員や講師が不在のまま行われるもの(自習やビデオ等の視聴))

これについてはコメントする必要がなかろう。申請事業主に実施状況の証明責任があるということだろう。社長の俺、申請する俺はどこで何をやってたが知らないがやってたらしいよ、ではアウト。

d 0303aイの要件等から対象外となるもの。 (例:新規採用者を対象とする入社時研修等)

0303aイを読まないとわからない表現だなあ…。0303aが対象労働者の規定でそのうちイ~チに規定されている者は対象から除かれている。

0303aイ…休業等の日の属する判定基礎期間の初日の前日又は出向を開始する日の前日まで同一の事業主に引き続き被保険者として雇用された期間が6か月未満である者。

わかりづらいからざっくり説明すると、入社して6か月未満の雇用保険被保険者(助成金の対象となるのは雇用保険に加入している労働者。)は雇用調整助成金の対象とならない労働者。だからその対象外の労働者に訓練をしても助成対象外、と念押ししている。休業でも同じ。新規採用者はコロナ特例の間は令和4年11月ぐらいまで認められたが、もともと入社6か月未満(被保険者期間6か月未満)は対象外。

人材開発支援助成金の場合は「認定実習併用訓練」などでは対象となりうる。もともとの趣旨が異なるのと、雇用調整助成金は不正防止*2のための制限だろう。

e 法令で講習の受講が義務づけられているもの。なお、労働者が資格の取得・更新するための法定講習等である場合を除く。   (例:労働安全衛生法関係の教育)

なお書き、カッコ書きのところがかなり重要。かつての雇用調整助成金はなお書きのところがなかったと記憶している。つまり法定講習は全部対象外だったのが、労働者が資格取得や継続のために法定講習を受ける場合は対象となる。人材開発支援助成金に揃えたイメージである。これにより、例えばフォークリフトの技能講習とかも4月からは対象になってくるのではないかと推測している。ただ、以前は対象外だったので事前に確認はしておいたほうがいいと思う。(人材開発支援助成金の事業主向けQ&Aのような資料がでてきたら別)

f 教育訓練実施時間中に業務が行われるもの(教育訓練の時間と区別可能な形で行われる場合を除く。)

これまたカッコ書きの方が重要。訓練期間の途中に仕事の電話とか来客が急に来た場合どうなるのかという場合のアンサーだろう。だが気を付けないと不正受給になりかねないので、仕事を本格的にする場合はその日は申請しない方が無難。当然ながら業務中、つまり仕事があるのならば雇用調整助成金は対象外。

以下のいずれかに該当するもの。

・(a)当該教育訓練の科目、職種等の内容についての知識、技能、実務経験又は経歴を有する指導員又は講師により行われないもの。

何者かわからない人が講師だとダメだといっている。

(b) 再就職の準備を目的とするもの。

これをわざわざ書いているのが笑える。転職活動用の勉強するならば、雇用の維持を図る場合に助成する、という趣旨に反する。転職元の会社もなぜお金を払うのかと思うから実施して申請するとは到底思えないが。尚、休業中に勝手に労働者が再就職用の勉強をしていた場合は、休業として申請はできる。休業なのだから、その時間に仕事以外は何をするのも自由だし、事業主も把握できないし、把握していたら業務命令として拘束していたことになるし。それに再就職で資格を取りたいならば雇用保険の労働者本人の給付金制度があるのだからそれを使えばいい話。尚、再就職用の助成金というのが別途あったはず。

(c) 過去に行った教育訓練を、同一の労働者に実施するもの。

これは人材開発支援助成金と明確に異なる。人材開発助成金は過去に同じことをやっても認められる。

(d) 海外で実施するもの。

海外での実施は実地調査が困難だからだそう。

(e) 入管法別表第1の2の技能実習の活動を行う者(技能実習生)に実施するもの。

技能実習生というのは、外国人がその事業所で技能を実習するという理由でそこにいる建前がある。よって、普段から技能を習得しているのだから、そこに普段の業務から離れて訓練をする時間について雇用調整助成金の教育訓練として助成するのは違う、という理由である。

だが、人材開発支援助成金の場合は認められる場合がある。「技能実習生」の場合、OffーJT訓練かつ入国理由次第で認められるケースがあるからである。

ここが人材開発支援助成金雇用調整助成金で一番違うかもしれない。

尚、”技能実習制度”については法改正がありそうなので今後どうなるか注視しておいたほうがいい。

Q05-02事業所内で研修を行い、講師が自社の従業員である場合、その者は助成金の対象になりますか。

A事業所内で行う教育訓練において、自社の従業員が講師として研修を行う場合は、その者は通常の勤務となるため、助成金の対象とはなりません。

→最後にQ&Aから引用。自社の従業員が講師をするのがダメだと言っているわけではなく、自社の従業員が講師の場合、その講師の従業員だけは仕事中と判断する、と言っている。

最後に(言い訳)

実は令和6年4月11日からこの記事を書き始めたのだが膨大な分量になった。いつまでたっても終わらないし、間違いがないか確認していたら、記事作成がアップできない。生煮え状態でアップするが、他の資料と見比べる時間的余裕がなく未確認のところもある。そこはご了承を。

*1:(この日数の数え方はガイドブックなどを見て確認してほしい。休業開始2か月目という意味ではない。)

*2:入社してすぐに休業してお金を貰う→仕事がないのに入社することで、働かずにしてお金を貰うことが可能。助成率を100%とかそれに近い率にすると、そういう輩が登場するようだ。