けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

とある人生相談で抱いた感想

とある人生相談において、婚活市場における「ダメ男」「負け組」という分類について述べられていた。この言葉は以下の箇条書きの項目により選別されるという。婚活おいてはリスク要因ともされる。成程と関心した記事だったので、この分類について転載させてもらうことにする。尚、転載元では「ダメ男」「負け組」と表記しているが、今やインターネット上では「弱者男性」「チー牛」などというスラングで呼ばれているらしい。どの表現でも結局のところ、結婚生活においてのリスク要因として扱われている。尚、女性にも同様の基準はあると思うが、婚活市場における評価基準は男性と異なり、また転載元で表記もないし、私は女性ではないので割愛する。

男性の場合の婚活の基準は以下のとおり。

  • 学歴
  • 年収の差
  • 正規 or 非正規 (仕事と賃金の安定性)
  • コミュニケーション能力
  • ルッキズムによる審美的な好悪 
    (顔、身長、体重、頭髪、服装センスetc)

今や多様化とか、LGBTとか叫ばれているが、恋愛市場における場合、上記のような基準がある事実があることに間違いはない。尚、書いた順に優先順位が高いという意味ではないし、人によってこのうちどれを優先するかは違うであろうが、結婚相手として審査する場合加点減点要素で歴然として存在しているのは事実であり、それを「負け組」やら「ダメ男」というような差別的な表現をもって選別する風潮に相談の回答者も問題視するが、そういう基準が現実としてあるという事実を認めている。当然、相談者も同様。そういうレッテル張りは良くないといいつつも、こと恋愛・結婚については重要になる。

別にこういう基準で審査する女性を叩くつもりではない。というのも優秀な遺伝子を残すこと、裕福な生活を獲得しようとすることは生物として何らおかしいことではないからである。また女性も同様に別の基準で審査されるし、恋愛以外でも人は何かの基準で審査する。

そしてこの基準を常に満たすためにも、結婚する前まではレールから落ちることは許されない。何故ならそのレールから一度外れたら再びそのレールに戻るのはかなり厳しいからだ。私はこういうのに縛られないと発言する人間に限って、医者(年収と学歴)、大学教授(地位と年収)、実業家、スポーツ選手(年収)、成功した芸能人(年収、ルッキズム、コミュニケーション能力を満たす「勝ち組」)だったりするのだから、その発言は所詮綺麗事であり、また、一般人から逆恨みされないような回答をしているだけだと思っている。

尚、この人生相談の回答者はこの基準以外に縛られない別のルートを相談者に提示している。それをここで書いたらネタバレするので避けるが、上記の審査項目だけが絶対基準ではないことは確か。

結局何が言いたいかというと、どれだけ叫んでも何らかの理由で人間はランク付けする。性別や性的思考、人種での差別が縮小してきたとしても、また別の基準で差別する。あとこれは私見だがこの基準がある限りは、どれだけ子供や出産にお金をばらまいても、少子化は絶対に止まらない。少子化を止めたいなら大〇翔〇選手などのような超人的な遺伝子を振り分けるほうがあながち成功するかもしれない。(念のため言っておくが、そんなことを本当に実施すれば人権侵害だということはわかっている。ただ極端なこと抜本的な解決ができそうなぐらい、少子化対策はもう無理だろうという意味での例えだ。)

ただ個人の生き方については、これに縛られる必要はどんどんなくなってきたと思う。この基準に満たないからといって差別され、レッテルを張られようとも、少なくとも今の日本で生きていくことまで禁止されない。ただ結婚しにくいだけ、生きにくいだけ、陰で悪口を言われるだけである。ネットでは「チー牛を誰か抹殺しろ」と叫ぶ人間がいるらしいが、そんな人間の発言など無視すれば、見なければその存在はスマホという画面から消える。直接「チー牛」に会って同様のことを発言したら、身の危険を感じることぐらい発言者たちはわかっているからだ。

だから、上記の基準に当てはまるように藻掻くか、けしからんとネットで口論し、時間とエネルギーを浪費するか、それともこんな基準を無視して好きに生きるかは個人の自由である。

それに一度この基準に外れたならば、こんな基準は無視して我が道を行った方が、逆に同じように我が道を行く異性と出会えるチャンスはあると思うのだが。

最後に少子化について話を戻したい。私は、政治家や行政では絶対に解決できないと思っている。政治家は経済学者と言う名の政商たちと組んで非正規雇用派遣社員という制度を拡大し、結果的に上記基準に該当する人を大量に生み出した戦犯。政治家のブレーンである学者たちも同様。行政組織、公務員は一番酷いといってもいいぐらいの条件で非正規労働者を増やし続け、民間には強制している無期雇用転換を自分たちの組織では法律上できないようにしているような自己保身第一の組織である。「負け組」を増産させた人間、組織に物事を解決しようと期待するほうが無駄だと思うからである。

税金や社会保険料の負荷を減らす、というシンプルな対策の方がよっぽどよい。お上に期待するな。行政が何かするときは必ず予算、つまり税金の肥大化を招き、その結果は政治家やお仲間達の懐だけが温かくなるだけだと思う。