けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

非正規労働者の現状と将来展望

今の私は”非正規労働者”だ。給料は専門職としてそれなりに貰っているが昇進はないし、管理職になることもない。一方、自分より年下の人間が”正社員”というだけで上司、管理職になる。年下だが上司になるので敬語で話すことになる。

今の会社は前職を退職し、無職となって転職活動に専念していた時に新型コロナウイルス感染症が発生、選考途中で採用活動中止になるという異常事態の中、駆け込みで入社した会社。雇用調整助成金等で職についている人間が仕事をせずに休んでいても「休業手当」として給料が貰えて生活保障してもらえる中、無職の転職活動中の人間には何のフォローもなかった。だから、たとえ非正規であろうとも雇ってくれた今の会社には感謝している。

しかし、あくまで駆け込み寺。その後コロナ禍による休業要請がなくなっていき経済活動の再開し始めたため再び正社員に戻れるよう再就職を試みようとした。しかし私の年齢では既に大抵の会社は、正社員の出世レースの結果が予測できる、つまり役員になれるか、なれないか、肩たたきの対象になるかがわかってくる年齢。あえてその年齢をターゲットにした正社員求人はそうそうない。あったとしてもそれは今のような専門職か、歩合給の高い営業職か、問題のありそうな会社の管理職ぐらいである。この問題のありそうな会社の管理職の求人というのは、いつも求人をだしているような会社のこと。つまり、すぐに辞めてしまうのか、本当に雇う気があるのか疑わしいか、求人をだしたままほったらかしかのいづれかであろう。離職率が高い職務は、結果的にはすぐに辞めてしまうので非正規とほとんど同じ、いや履歴書が汚れるのでもっと悪い。そもそも今の年齢から正社員になっても在籍年数により増加する退職金が期待できない。そして今や「同一労働同一賃金」となり非正規に”賞与”を支給している会社もでてきている。私の年齢の場合やあえて正社員という肩書を求めても、その見返りはほとんどないだろう。

それでもなぜ正社員求人を探してしまうのか自問してみる。やはり正社員=一人前の社会人、という意識が消えないからだろう。それに、どうしても正社員と非正規の自分とを比較してしまう。己惚れているのはわかっているが、どうしても自分のほうが優れているとしばしば感じているが、正社員、非正規という現在の”身分制度”を目の当たりにすると、モチベーションは上がらない。男の非正規が、変に対抗意識を燃やさないであろう60歳以上の定年退職した人が中心なのもわかる。正社員として採用するなら少なくとも40歳未満が会社の基本だ。

そんななか、同年代の非正規の男性が正社員の再就職先を見つけたらしく明日退職する。もう自分の周りに男で60歳未満の非正規の人間は、コロナ禍が収束したため着々と再就職先を見つけているようで、今や会社で同年代の男は皆無に近くなった。話の通じる同年代の非正規がいなくなり寂しいし、自分はこのままでいいのか、と落ち込む。

そろそろ今の会社で今の待遇のまま居座るのは潮時。新しいことを、新たな仕事のスタイルを模索する準備に入るべきだろう。

ただ、今のところビジョンが描けていない。まず今在籍している会社ほど給料をもらえるところは今住んでいる県ではそんなにない。あっても歩合給が高いか、管理監督者を理由にかなりの時間外労働を強いるか、もしくは深夜労働があるところぐらいだと思う。そこだと労働時間やストレスからおそらく高確率で健康を害するだろう。そもそも周りを気にして動くのもどうなんだろう、と何度も記事にしているぐらいに思っている。前職を退職して再就職活動中にコロナが発生しなければ…と過去を恨んでも何も物事は解決しないのもわかっている。そして、そもそも私は別に管理職になりたいとも思っていないのを自覚している。人を管理するのは性にあわないのは前職で経験してわかっている。他人に仕事をさせる仕事より、自分の好奇心が惹かれる仕事を自分で勝手にしたい。となると、やはり非正規でも”専門職”というのが性にあっているのだろう。

となると、正社員という身分に今更固執せず、好奇心の惹かれるところに転職するか、今の会社に「指示されたことだけするおじさん」としてとりあえず在籍して、他の好奇心が惹かれることに目を向けることも考えている。また、今の仕事の労働時間をもっと減らしてダブルワークすることも考えている。

とりあえず今年度の労働も明日で終わり。令和6年度は1年かけて好奇心が惹かれるところ、ダブルワークに関する情報を色々仕入れていこうと思っている。