けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

雇用調整助成金の話の続き その2(8/26)

 

kesera22.hatenablog.com

 

雇用調整助成金の延長云々は過去の経緯を参考に

雇用調整助成金のことを書いたら、アクセス数が増えました。延長するかどうか興味がある人が多いんでしょうか?私は政治家でも、官僚でも、マスコミで働く人間でもない、推測の域で書いている素人ですけど、それだけ興味のある話題なのでしょう。

延長されるかどうかの興味がある場合は、リーマンショックの時の頃を参考にされるとよいと思います。あの時も「雇用調整助成金」が大量に使われたらしいです。そして、今も「雇用調整助成金」自体は残っていますが、このコロナ禍まで殆ど利用されなくなった助成金らしいです。

どうしてそうなったか気になって調べたのですが、どうも、リーマンショック時も制度自体はなくなったけではないですが、利用されることが殆どなくなった、という形になった模様。
(他人の過去の記憶からです。違ったらすいません。)その原因は何か?
これもまた、推測の域を出ないのですが、助成金というのは制度の中身がしょっちゅう変わります。なので支給する要件が変わり、申請が通らなくなったのではないか、と。
現在の通常の雇用調整助成金のガイドブックを見ると、どうやら、雇用調整助成金は、1年間申請した後は、次の1年間は使えなくなる期間、クーリング期間が制度上設けられています。
そして今「特例」でこのクーリング期間を適用しない状態ということ。制度が取っ払われたわけではないです。つまり、「通常」に戻れば、どこかで1年間は使えなくなる期間がでてくる、申請しても1年間は不支給、ということになるかと。

この助成金の特例は、状況に応じてどんどん変更させていっています。多分、令和2年の初め頃とは様変わりしていたはず。(HPは最新版なので確認できません。)今は、助成金額は少しずつ縮小させる変化をしています。
いきなり辞めることはないけれども、申請されなくなって、結果的に元の助成金に戻った、といった形になるんではないか、もしくは、新型コロナウイルスを、インフルエンザ扱いにしてから、対処するのではないか、というが今の私の予想。

②緊急雇用安定助成金にも触れてみます。

雇用調整助成金とは別に緊急雇用安定助成金という制度にも少し触れてみます。雇用調整助成金と何が違うかというと、

1 雇用調整助成金雇用保険被保険者が対象で、緊急雇用安定助成金は、雇用保険被保険者でない労働者が対象です。学生アルバイトとかパートで働く時間が短い人が対象です。学生は原則雇用保険に入れません。今回のコロナ禍で休業を余儀なくされていたのは主に飲食店で、パートや学生アルバイトが多い業種であることが影響しているのかも?

2 雇用調整助成金が、雇用”保険”という”保険”を主な原資にしているのに対して、緊急雇用安定助成金は、完全に税金。(制度上はそうらしい)

3 雇用調整助成金は、雇用保険被保険者番号を記入する必要がありますが、緊急雇用安定助成金は、番号も何もありません。名前だけです。マイナンバーの記入もありません。

4 計算方は、小規模用の特別の申請は雇用調整助成金と全くといっていいほど同じですが、通常の申請の場合は、雇用調整助成金の計算化方はかなり違います。

制度的には申請する側から見ればそう変わりませんが、緊急雇用安定助成金雇用調整助成金より先に消え去ることになるのではないかと。
理由は上記3。労働者を紐づける番号がない。雇用保険被保険者番号は、原則1人に1つなので、原則、複数の会社で雇用保険に加入できませんが、番号がない緊急雇用安定助成金は、不正をする人間からすれば、複数の事業所で同時申請も可能、存在しない人の名前を書くことも可能です。

不正しやすいとも思えるこの制度、国はどう見分けているのだろうと思っていましたが、どうやら、今年に入ってからこれで申請する際の添付書類に労働者の証明が必要な場合がでてきたようです。いない人や、複数の会社で申請している会社がいる情報を、国は掴んだのか、掴もうとしている、ということかな?

あと、雇用調整助成金は、特例からもとに戻る、という形になるでしょうが、緊急雇用安定助成金は、文字通り「緊急」なので、終了、ということになるのかと。

以上、今回は、雇用調整助成金の延期のお話の続きと、緊急雇用安定助成金のお話でした。

おまけ

雇用調整助成金の延長のお話は、リークがあったようですが、一応、そのリークや正式発表がでる前に記事にしようと思いました。毎〇新聞は読んでません。多分、大方の人も同じ予想をしているでしょう。
でも、リークを読んでから、国の正式発表がわかってから、「予想どおり」といっても、それは、競馬などで、終了した後や馬券を買わずに「思った通り」というのと同じであんまり意味がないでしょう。勿論、責任ある立場の方がオフィシャルホームページで”予想”を書いても、フェイクニュースになってしまい問題がある。

なので、私の雇用調整助成金の記事は、日曜日のレースの本命馬は〇〇と、土曜日に言っているようなものだと思ってください。