けーせらーせらー

仕事、メンタル、労働法、転職、書評に関するエトセトラ

雇用調整助成金の今後についての注目箇所(1/24)

※お断り この記事は令和5年1月24日に書かれたものであり、最新の情報とは異なりますのでご注意下さい。

3/11 予想結果について、2月末の「検討中の案」をもとに追記し、4/7 この追記の部分を再修正しました。

今年に入ってから雇用調整助成金に関する記事を書いていないのですが、アクセス先は雇用調整助成金の記事が大半を占めているようです。検索するとでてくるのですかね?

さて雇用調整助成金は令和4年12月1日以降から令和5年3月31日までのことは既に発表済ですし、緊急雇用安定助成金、休業支援金は令和5年3月末での廃止(予定)が発表済です。*1なので、3月末までのことは新たに書くことはないかと。

そこで今回は、国会で来年度予算の審議が始まることですし、令和5年4月1日以降の雇用調整助成金がどうなるかというテーマで”予想”してみようかと思います。

予想の根拠として、過去の資料であるリーマンショックの時の対応を参考にします。
ホームページの過去のリーフレットを見ると、10年前の平成25年4月1日以降の変更内容は、平成25年2月8日付で発表されていたようです。これを参考にすると、おそらく2月上旬頃には4月以降のことが発表される可能性があるかと思います。

あと、今回はいわゆる新型コロナウイルス感染症の「2類」が「5類」へ変更する予定なのも影響を受けそうです。報道によると「5類」相当になれば、休業要請も濃厚接触者もなくなるらしいです。今月下旬(26日、27日)でその変更時期が示されるそうですが、その時期にあわせて完全に通常に戻る可能性もあるかと。
※追記 ゴールデンウイーク後の5月8日に5類以降で決定のようです。

令和5年2月初旬頃か、令和5年度予算が決まる頃か、「5類」への変更に関する国民への影響の情報が発表される頃か、いづれかの時期に発表されるのかもしれません。

次に、私の注目するポイントは下記の4点。

 

以下予想です。エビデンスなしですので、あてる自信は全くありません。確定した情報は予算が決まったらわかると思います。

令和4年12月1日からの「経過措置期間」は令和5年3月末で終わるか?

「経過措置期間」として残った多くの特例。これは緊急雇用安定助成金等が3月末で終了予定であることが発表されていることから、雇用調整助成金の特例だけを延長することは考えづらく、残った特例部分も3月末で終了する可能性がかなり高いかと。具体的には、小規模用の簡易版の申請等はなくなるかと思います。

⇒3/14追記 3月末で「経過措置期間」が終了し、4月から「通常」に移行。緊急雇用安定助成金などコロナ関連の助成金が3月末で終了するのに、雇用調整助成金だけ「経過措置」が続くのもおかしな話ですので、変異株の大流行とかなかったので当然でしょうね。

令和4年12月1日以降初回の事業所でも残っている特例の3つ「計画届」「残業相殺」「短時間一斉休業」が令和5年4月1日以降、新規の場合も残り、経過措置対応の事業所が通常版に戻った場合も適用されるかどうか?

経過措置期間に新規の事業所に適用される3つの特例について。
まず「残業相殺」。通常版のExcelの申請用紙に枠が準備されていることから、4月から「停止解除」も十分ありうるでしょう。これが復活すると、まず今のスピード支給は終わると私は思っています。(理由は過去記事参照)
「計画届」と「短時間一斉休業」。コロナ対応特有の問題、コロナウイルス感染症クラスターによる事業所の休業もありえそうなのでしばらく残る可能性もあるかと思いますが、そもそも労働関係の助成金は計画届の事前提出を支給要件にしている場合が多いので、当然通常どおりにいつかは復活するのではないかと思っています。

⇒3/11追記 残業相殺と計画届は6月末まで、短期一斉休業は通常版でも継続です。まあ、3月中に計画届をだすように2月末に発表はしないだろうと思っていましたので少しは準備期間を用意する、と解釈してよいかと。

支給限度日数の1年100日/3年150日は令和5年4月1日以降どうなるか?いつからこの日数をカウントすることになるか?

支給限度日数自体は12月1日から復活していますので、再びなくなることはまずない。すると問題は、この限度日数を数え始める起点はいつからになるか。昨年の記事にも書きましたが、私は令和4年12月1日以降からカウントするのではないかと勘繰っていますが、きりよく1年100日の限度日数は令和5年4月1日からカウントするのではないかと思っています。

3年150日の支給限度日数については、これが大変わかりずらい規定でして、正直私は理解が追い付いていません。詳しくは通常版のガイドブックの6~8ページをご参照下さい。例えば、対象期間の初日が令和2年4月1日の事業所はここから3年前の平成29年4月以降の申請を確認することになる?ちょっとよくわからないので、ここは4月以降の発表を見たほうがよさそう。

⇒3/11追記 予想は外れて、勘繰っていた通り令和4年12月1日からカウント。

クーリング期間(1年間申請できない期間)はどのタイミングで設定されるか?

どこかで設定されることは確実でしょうから、それがいつからか?ある程度前もって発表されると思います。条件が緩やかになった場合は令和6年4月1日からクーリングかもしれません。簡単にいうと令和5年度は申請できるが(支給限度日数あり)、令和6年度は初めての事業所以外は申請できない、という風になるかと。いつからになるかは雇用調整助成金の予算の金額がわかればある程度わかるかもしれませんが、新聞で書かれていた予算”案”は、雇用調整助成金は令和5年度は”縮小”と書いてました。確か廃止、0円とは書いていなかったと思います。(特例の上乗せは予算0円。)なので、令和5年4月1日からクーリング期間開始、ということはないと思っています。
ただ、いつ設定されてもおかしくない、とも思っています。令和5年度の途中からかもしれません。令和4年11月末の議事録が今年になって公開されたようですが、あくまで「令和5年3月末までは設定しない」としか記録にのっていないようなので。

2/17追記 クーリング期間の説明はややこしいので、説明については別記事をあげようと思います。

3/11追記⇒まさかの令和5年4月1日からです。いや~、令和5年4月1日だったら、もっと前には発表されると思っていましたが外しました。これ、GW前後にクーリング期間を知らない事業所が申請して、ハローワークとか大混乱するんじゃないの?(言い訳)

 

kesera22.hatenablog.com

 

尚、そもそも12月1日以降の通常の助成率での申請はどれくらいの件数、休業日数があって、11月以前と比較してどれくらい下がっているかというのも今後の対応に影響を与えると思っています。ホームページの申請件数はあくまでその期間に申請された件数で、1月中旬の申請件数は11月末の申請や12月1日をまたぐ申請も入っていると推測しているので、2月以降の申請件数がわかると予想がつくかもしれません。
ただ、今見ていると全体の申請件数の減り方が緩やかな気もします。(金額は結構減っていますが、これは助成金の率と上限の影響かと)これはまだ影響を受けている事業所が結構あるということなのか(特に業況が厳しい事業所という枠を1月末まで設けているぐらいですし)、それとも貰えるものなら…という状況なのかは件数だけではわかりませんが…。

*1:(1月24日追記 学校休業等対応助成金も3月末で終了予定と報道がありました)